子どもが生まれると、子どもの保険について悩みますよね。
「子どもの保険はみんな入っているし、加入するのが当たり前だから…」と思っていませんか?
子どもの保険には、大人の保険と同様に、種類や金額、保証の内容など様々なものがあります。
適当に契約してしまうと後で取り返しがつかなくなって後悔したり、損をしてしまうこともあるでしょう。
そうならないためにも、正しく理解して、どのような保険に加入するべきなのか、そもそも保険は必要なのかなどを考えなければいけません。
そこで今回は、子ども保険の必要性と選び方、後悔しないために押さえておきたいポイントなどを詳しく解説したいと思います。
Contents
子ども保険とは
まず、理解しておきたいことは、子ども保険に加入する目的です。
大人の場合、「保険に入る」といえば、医療費や、いざという時の生活費などを保証してくれる生命保険や医療保険、がん保険などをイメージすると思います。
子ども保険の場合、そういった医療保障が付いている商品もありますが、多くの場合は「学資保険=教育資金の積立」を指していることが多いです。
我が家にも小さな子供が2人いますが、子どもの医療費は国から助成が受けられるため、とても助かっています。
例え入院をしたとしても数千円程度の負担で済むことが多く、わざわざ高額の保険料を支払ってまで医療保険に入るメリットはほとんどないでしょう。
つまり、子どもの保険はあくまでも「教育資金を積み立てる手段の1つ」であり、必ず加入しなければいけないものではないということを理解しておきましょう。
子ども保険への加入をおすすめする人、おすすめしない人
子ども保険をおすすめする人と、おすすめしない人を比べてみましょう。
子ども保険への加入をおすすめする人
子ども保険に加入することをおすすめするのは、
- 自分でお金を貯めるのが苦手
- 銀行に預けているだけでは不安
- 将来のために、少しずつでも積み立てしておきたい
- 家計に余裕があり、保険料を無理なく支払うことができる
という人です。
子ども保険への加入をおすすめしない人
子ども保険への加入をおすすめしないのは、
- 自分で資産運用を行うことができる
- まとまった資産があり、将来の学費の心配があまりない
- 家計がギリギリで、保険料を支払い続けられるか心配
という人です。
子ども保険の選び方
子ども保険は保障内容よりも返戻率に注目
子ども保険選びでもっとも重要なポイントは、いくら保険料を支払って、いくらの保険金を受け取れるのかです。
「元本割れ」で積み立てたお金が減ってしまうと、低金利時代とはいっても銀行に預けた方が良かった!ということになりますよね。
そのため、付帯している医療保険の充実度よりも、「返戻率100%以上」かどうかに注目して商品を選ぶことが重要です。
返戻率の考え方
例えば、
- 契約者:30歳
- 子ども:0歳
- 保険料:1万円
- 払込期間:18歳まで
という内容の保険があったとします。
この場合、18年間で支払う保険料の合計は、
1万円×12×18年=216万円
ですね。
もしこの保険の満期返戻金が200万円であった場合は返戻率は92.6%、満期返戻金が250万円であった場合は返戻率は115.7%ということです。
払込期間と保険金受け取り時期も忘れずにチェック
同じく18歳満期の保険であったとしても、その保険料の払込期間が何年に設定されているかのチェックも重要です。
一般的に、払込期間が短いほど、返戻率は高くなる傾向にあります。
また、18歳で一括受取にするのか、小学校〜高校の入学時にも何かとお金はかかるため、「5年ごとに◯◯万円」のような受取方式を選ぶのかでも変わりますね。
将来のマネープランに合わせて、いつお金が必要なのかについても加入前に検討しておくことをおすすめします。
子ども保険の意味から考えても、自分がお金が必要になりそうなタイミングでお金が受け取れる保険に加入するのが大切ですよ。
返戻率を上げるための3つのポイント
返戻率が重要な子ども保険。
実は返戻率を上げることができる、とてもお得な方法があります。
その方法とは、
- 保険料の払込を年払いにする
- 保険料の払込期間を短くする
- クレジットカード決済にする
です。
こちらのサンプルプランを元に、比較していきましょう。
- 契約者:30歳女性
- 子供:0歳
- 保険料:13,290円(月払)
- 保険料払込:18歳まで
- 払込総額:2,870,640円
- 受取総額:3,000,000円
- 返戻率:104.5%
保険料の払込方法を年払いにする
保険料の払込方法を毎月支払う方法から、1年分をまとめて払い込むようにすると、払込総額を減らすことができます。
サンプルプランで示したものを、年払いに変更するとどうなるのでしょうか?
月払いの場合、
- 年額:159,480円
- 総額:2,870,640円
年払いの場合、
- 年額:158,840円
- 総額:2,859,120円
つまり、年間では640円、総額では11,520円の節約となり、返戻率は104.9%に上がります。
保険料の払込期間を短くする
保険料の払込方法とは別に、保険料の払込期間も選択することが可能です。
保険料の払込期間は、短く設定した方が払込総額が少なくなり、それに合わせて返戻率も上がります。
先ほどのサンプルプランは18歳までの払込でしたが、10歳までで払込を完了するとどうなるのでしょうか?
月払いの場合、
- 月額:23,280円
- 年額:279,360円
- 総額:2,793,600円
年払いの場合、
- 年額:278,260円
- 総額:2,782,600円
つまり、年間では1,100円の節約で返戻率は107.3%、総額では11,000円の節約で返戻率は107.8%に上がります。
サンプルプランと比較すると、3%以上も返戻率が上がりましたね。
1回払込や5年払込など、もっと短い期間で払込を完了した場合、さらに返戻率を上げられることがありますよ。
1回払込は、保険会社によっては対応していない場合もあります。
クレジットカード決済にする
クレジットカード決済にした場合、払込額は変化しないことから、実際には返戻率は変化しません。
その代わり、クレジットカード決済の場合にはポイント還元率に応じてポイントが付与されます。
例えば、ポイント還元率1%のクレジットカードを利用している場合でみてみましょう。
払込総額が2,782,600円だとすると、1%分のポイントは27,826ポイントですね。
このポイントは銀行引き落としで支払った場合には手に入らないポイントです。
保険料は総額にすると高額となり、付与されるポイントも無視できませんので、決済方法についても慎重に選ぶ必要があります。
子ども保険も生命保険料控除の対象
子ども保険も、生命保険や医療保険と同様に、支払った保険料が生命保険料控除の対象となります。
生命保険控除が受けられる年間保険料は、
- 所得税:4万円
- 住民税:2.8万円
までとなります。
契約者本人が生命保険に加入している場合も、上限額は一定となります。
年収500万円の場合、所得税率、住民税率はどちらも10%となることから、年間6,800円の節税が可能ということです。
18年払込を行えば、全部で12万円以上も節税できるということになります。
いざという時に保障が受けられる上に、「節税ができる!」というのも、子ども保険の大きな魅力であると言えるでしょう。
途中解約は損!保険料には無理のない金額を設定をしよう
子ども保険に限ったことではありませんが、途中解約をしてしまうと返戻率が大幅に下がり損をしてしまいます。
お金が必要になるのは、大学に入る時だけとは限りませんね。
目先の返戻率アップに目がくらみ、無理に払込期間を解約したり、高額の保険契約をするのは絶対にやめるべきです。
将来のマネープランに合わせた、余裕のある払込プランを設定しましょう。
まとめ
子ども保険は、子どもの教育資金を計画的に積み立てていくことができるため、貯金が苦手な人におすすめしたい金融商品です。
子ども保険を選ぶ際には、医療保険としての保障内容にとらわれず、返戻率が高い(元本割れをしない)ものを選ぶことが大切です。
将来のマネープランに合わせた無理のない払込プランで、将来の教育資金の不安を少しでも軽くできると良いですね。