毎月の家計はきちんと管理できているつもりなのに、「思ったように貯金が増えない…」と悩んだことはありませんか?
時期によっては、複数の支払いが重なることで、突然の高額請求に焦ってしまった!という記憶がある方もいるのではないでしょうか。
その原因には、税金や年払いの保険料、イベント支出などの「特別費」が考えられます。
毎月の家計簿だけでは管理するのが難しい「特別費」とは、一体どのようなものなのでしょうか?
そこで今回は、強い家計にするために把握しておきたい「特別費」の項目や、備え方などを詳しく解説したいと思います。
大きな支払いには、きちんと事前に備えておくことで、お金の流れがガラリと変わります。
いつ、どれくらいのお金が必要なのか、1年を振り返りながら確認していきましょう。
Contents
「特別費」とは
「特別費」とは、毎月一定額かかる支出ではなく、年に1回程度の一定期間ごとに支払う必要のあるものを指します。
「今月は◯◯があったから、赤字でも仕方ない…」
この◯◯こそが、「特別費」の正体である可能性が高いです。
特別費は高額になるものが多く、家計を「赤字化」する原因になるので、しっかり把握して管理する必要があるのです。
特別費には、
- 金額が把握できて、毎年必ずかかるもの
- 毎年ではないが、ある時期に必ずかかるもの
- イベント出費
などがあり、それぞれ管理方法や備え方が変わってきますよ。
「特別費」のうちわけ
①金額が把握できて、毎年必ずかかる「特別費」
管理が難しい特別費の中でも、金額がある程度把握できて、備えやすいのがこの項目です。
例えば、
- 固定資産税
- 自動車税
などの税金関係や、
- 自動車保険
- 年払いの生命保険料
- 年払いの通信教育やレッスン料
- NHK受信料
などが該当します。
②毎年ではないが、ある時期に必ずかかる「特別費」
毎年必ず支払うわけではないものの、ある時期には必ずかかる特別費もありますね。
例えば、
- 妊娠・出産費用
- 誕生日関連(100日、七五三、還暦など)
など、家族の年齢に関するものや、
- 入園・入学費用
- 卒園・卒業費用
- 受験費用
など、教育関連のものもあります。
また、
- 車検
- マイホームの◯◯年目点検
など、数年ごとに定期的にかかるものもあります。
毎年かかるものに比べ、正確な金額が把握しにくく、その上高額になりがちなのがこの項目の特徴です。
①と②の項目を書き出してみよう
①と②は、「必ずかかる」ものであることから、特別費の全体像を把握する上で、最初に把握したい項目です。
この額によって、「③イベント出費」の予算が変わってくる可能性もあるため、この管理から始めるのがおすすめですよ。
我が家の特別費
2018年度の、我が家の特別費のうち、①②に該当するものを書き出してみました。
今後も毎年かかると思われるものは、
- 固定資産税:13万
- 自動車税:1万円
- 自動車保険:4万円
- NHK受信料:3万円
- 生命保険料:15万円
- 子供の通信教育:3万円
- 子供の英語教室:10万円
- 子供の体操教室:10万円
でしたので、これだけでも59万円になります。
これ以外にも、2018年度はイベントが多かったため、
- 父還暦祝い:5万円
- 母還暦祝い:5万円
- 祖母米寿祝い:5万円
- 上の子の入園費用:10万円
- 車検:7万円
などでも32万円の出費がありました。
①②を合わせると、総額はなんと91万円にもなります!!
毎月の生活費だけを管理していただけでは、「貯金ゼロ!!」になってしまうのも無理はない結果ではないでしょうか。
③イベント出費
①②だけでもかなりの額になってしまいましたが、忘れはいけないのが「イベント出費」です。
イベント出費には、
- 家族旅行費
- 冠婚葬祭費
- プレゼント代
- 家具・家電購入費
などが該当します。
我が家のイベント出費
我が家では、子供が小さいうちは年末年始や誕生日など、家族で過ごすイベントを大切にしたいと思っているため、予算は多めにとっています。
そのため2018年度は、
- 家族の誕生日:10万円
- クリスマス:2万円
- 帰省や家族旅行:20万円
- お正月:2万円
- 健康診断や予防接種:5万円
など、総額39万円がかかりました。
イベント出費は、ある程度金額を変更することができるため、家計の予算に合わせて調整する必要があります。
我が家の場合、①②③全て合わせると130万円ですね。
こう書き出してしまうと、「財源の確保ちゃんとできてるの?」となんだか怖くなりますね…笑
「特別費」に備えるためにはどうすればいいの?
年間100万円以上にもなる我が家のような家庭は稀かもしれませんが、高額の支出になることがある「特別費」
しっかり管理するためには、どのように備えれば良いのでしょうか?
色々な管理の仕方があると思いますが、我が家で行なっているやり方を紹介したいと思います。
毎月の家計はある程度把握できているのが前提となりますので、毎月の家計管理があまりできていない…という方は、まずはそちらから見直していきましょう。
家計の見直し方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています↓↓↓
step①:年払いのものは「毎月支払ったつもり」で積み立てる
保険料や子供の習い事の費用など、本来毎月支払うものを「年払い」にしている場合には、毎月支払ったつもりで積み立てておくのがベストです。
我が家の場合は「生命保険料15万円」ですので、毎月1.2万円を積み立てるようにしています。
この1.5万円を「保険料の支払い」として、毎月の家計簿にも計上することで、確実に資金を用意することができます。
同様に、
- 子供の習い事費用:月2万円
- 自動車関連費用:月1万円
も、教育費や交通費として毎月の家計簿で予算をしっかり確保しています。
step②:月ごとの「特別費」の支出額を算出する
step①で確保した分を除き、残りの特別費がいつ支払うべきお金なのかを調べ、月ごとにいくら必要なのかリストアップしてみます。
我が家の2018年度分の内訳は、以下のようになりました。
月 | 項目 | 金額 |
1月 | お正月 | 2万円 |
2月 | ||
3月 | 入園費用 | 10万円 |
夫誕生日 | 2万円 | |
4月 | 家族旅行① | 10万円 |
NHK受信料 | 3万円 | |
5月 | 固定資産税 | 13万円 |
6月 | ||
7月 | 父還暦祝い | 5万円 |
娘誕生日 | 3万円 | |
8月 | 母還暦祝い | 5万円 |
息子誕生日 | 3万円 | |
9月 | 祖母米寿祝い | 5万円 |
10月 | 健診、予防接種 | 5万円 |
11月 | 私誕生日 | 2万円 |
家族旅行② | 10万円 | |
12月 | クリスマス | 2万円 |
合計 | 80万円 |
月ごとでは、以下のようになります。
1月 | 2万円 |
2月 | |
3月 | 12万円 |
4月 | 13万円 |
5月 | 13万円 |
6月 | |
7月 | 8万円 |
8月 | 8万円 |
9月 | 5万円 |
10月 | 5万円 |
11月 | 12万円 |
12月 | 2万円 |
このように書き出して見ることで、「いつ」「いくら」必要なのかがよくわかりますね。
「特別費」の貯め方
ボーナスを活用する
高額になりがちな「特別費」に備えるためには、事前にお金を貯めておくのが効果的です。
ボーナスがある家庭の場合、ボーナスの一部を財源にすると、比較的簡単に資金を用意することができます。
ギリギリになって資金を用意するよりも、少し前倒しで準備するのが良いでしょう。
我が家の場合は、「特別費」の多くは3月〜8月に集中しています。
ボーナス月は6月と12月なので、
- 冬のボーナス:3月〜8月分の財源を確保
- 夏のボーナス:主に貯金
とし、6月の時点でどうしても予算が足りないような場合には、夏のボーナスから補填するような仕組みにしています。
月の家計に組み込む
「年払い」のものを月の家計に組み込んだのと同様に、一定額を月の家計に組み込むことで財源を確保する方法もあります。
ボーナスがない方はこちらの方法で資金を確保するのが良いでしょう。
我が家の場合、1月や12月のように、そこまで高額にならない月は「娯楽費」として月の家計に組み込んでしまっています。
また、2月や6月のようにこれといった支出がない月には、多めに積み立てておくようにしています。
月の家計から3万円を積み立てるとした場合、年間36万円の「特別費」に備えることができます。
我が家の場合では、80万円を用意する必要がありますので、残り44万円をボーナスから捻出すれば良いということになります。
年間のボーナスが100万円あるのであれば、ボーナスからは56万円を貯金に回すことができる試算となり、年間貯蓄額の把握もしやすくなります。
「特別費」のための財源確保が難しい場合
足りない金額が少額の場合
足りない金額が少額で、財源の確保が難しい場合には、「特別費の節約」が最も簡単な方法でしょう。
例えば、
- 誕生日パーティーの規模を縮小する
- 家族旅行の回数を減らすか、行き先を近場に変える
- 家具や家電の購入は予算を下げるか、購入を見送る
などで節約が可能になるかもしれません。
自分や家族にとって、優先順位が低いものから削ってみると良いでしょう。
足りない金額が高額か、特別費の節約が難しい場合
足りない金額が高額の場合や、節約するのが難しい場合には、毎月の貯金額を減らすか、生活費を節約する必要があります。
毎月、ある程度まとまった額を貯金に回せている家庭であれば、貯金に回す額を減額するのが現実的かもしれません。
その場合、貯金計画に少し無理があった…ということになるでしょう。
月の家計に余裕がない、もしくはすでに赤字である場合には、生活費を節約するしか方法はありません。
生活費の中でも、取り組みやすく、節約効果の高い「固定費の見直し」から行うのがおすすめです。
見直しができそうな項目がないか、今一度確認してみるのが良いでしょう。
固定費の節約については、こちらの記事で詳しく紹介しています↓↓↓
https://manekatsulabo.com/saving-fixedcost/
「収入を増やす」という方法も
特別費を捻出する方法には、「収入を増やす」という方法もあります。
もしも、「カツカツは嫌!ゆとりが欲しい!」という方で、収入を増やせる余地があるのであれば、検討してみる価値もあると思います。
まとめ
「特別費」は、月の家計の管理だけでは把握しきれず、高額になりやすい支出です。
家計の中でも管理が難しく、赤字化の原因になりがちなので、まずはしっかり把握するところから始めましょう。
「特別費」の財源は、「貯金」とは別に積み立てておく必要があります。
貯金とごちゃ混ぜにしてしまうと、「貯金が貯まらない」原因になってしまいますので、計画的に管理できる仕組み作りをしましょう。